近況と雑感

ツンと突かれたら涙が溢れるような天気ばかりだった夏が過ぎ、知らぬ間に秋の空気が流れ込む今日この頃皆様いかがお過ごしでしょうか?
地元京都が生んだ大好きなバンド“くるり”に準えて「近況と雑感」をご報告できればと思います。

おかげさまで当社は9月1日に丸7年を迎え8年目のシーズンを迎えました。
長引くコロナと雨続きからくる閉塞感に心を閉ざしそうになっておりましたが、数日続いた晴天の光が新しいシーズンの方向へ少しだけ差したような、そんな気がしております。

8年目のシーズン、慢性的に人材不足に泣くこの業界において当社は9月以降既に5人の採用が決定しました。
栃の葉乗馬クラブ駒津社長ご協力のもと、乗馬未経験スタッフの騎乗スタッフへのステップアップシステムの確立。
日々競走馬の育成、生産業界のために活動してくださっているBOKUJOBスタッフの皆様のご協力。
たくさんの方々の多大なるご支援に大変感謝御礼申し上げます。

さて先日9月4日には育成馬ダークペイジ号(馬主 KRジャパン様、生産 タイヘイ牧場様、栗東 吉村圭司厩舎)が小倉競馬場で、続く9月6日には預託馬ネヴァートゥマッチ号(馬主 星加浩一様、生産 津田牧場様、育成 富田ステーブル様、大井 渡邉和雄厩舎)が大井競馬場で新馬勝ち致しました。
さらに9月15日にはセイカメテオポリス号(馬主 星加浩一様、生産 谷川牧場様、大井 渡邉和雄厩舎)が待望の重賞勝利を第50回戸塚記念(S1)にて決めてくれました。
なかなかクラシックでは結果を出すことができず非常に悔しい思いをしておりましたが、Tomorrow Farmを信じいつも任せていただいたオーナーと先生。この馬の能力を信じ他のジョッキーがレースに騎乗するときも継続して調教をつけ続けてくれた矢野貴之ジョッキーの執念。そしてゴールまで諦めずに走り続けてくれたいつも心優しきセイカメテオポリス号の頑張り。
しみじみ本当に良かったと思っております。
そしていつも私の厳しい言葉に自らを鼓舞しついてきてくれるうちのスタッフを誉めてあげたい。
騎乗スタッフ、日頃から馬を洗いケアをしてくれるスタッフ。そして午後からも馬をチェックし、手入れし、ケアしてきたスタッフ。

先述の“くるり”が4月に出したアルバム「天才の愛」の中に「渚」という名曲があります。
このアルバムを最後に脱退したメンバーのファンファンが吹くトランペットが触りから響き渡る素晴らしい曲です。
しかしアルバムの発表以降、公の場でこの名曲は1度も演奏されていません。
それどころか、2曲を除いたほとんどの楽曲も。さらには未発表の新曲は演奏されている。

“くるり”というバンドは時代の変遷とともにメンバーが変わり進化を続けてきたバンドです。

大事なパーツをなくして新しい曲は成り立たない。だったらさらにその先に行くしかない。

京都が生んだ“天才”岸田繁の強いメッセージと、バンドとしての限りない生命力と愛を感じるのです。

ベーシスト佐藤征史が語った「変なアルバムやなぁて思いますけど…こういうのが受け入れられる世の中になってくれたら」

世の中のスタンダードではない、しかし自分ではスタンダードだと思っている。
Tomorrow Farm の今後に期待してください。

2021年9月26日              株式会社Tomorrow Farm代表取締役 齋藤野人